トレーディングビュー(TradingView)とMT4の違いを詳しく解説!

本記事ではTradingViewとMT4の違いについて詳しく解説していきます。

  • MT4使ってるけど、TradingViewって何が違うの?
  • MT4からTradingViewに乗り換えるべき?
  • 結局どっちを使ったらいいの?

このような疑問の回答になりますので、気になる方は是非ご覧ください。

目次

TradingViewとMT4の概要

MT4は2005年リリース、TradingViewは2011年リリースのトレードツールです。

両者とも世界的に利用者の多い相場分析ツールですが、最大の違いは発注機能が有るか無いかです。

MT4は分析用のチャートを表示できるだけでなく、ブローカーに注文を入れる発注機能が最初からついています。

一方でTradingViewはブローカーとは独立した形を取っており、相場分析をすることを目的としたツールです。(TradingViewでも提携しているブローカーであれば発注できますが、連携等が必要です。)

もう一つの違いとしては、MT4はダウンロードして利用するのに対して、TradingViewはブラウザを利用する点です。

MT4でもブラウザ版はありますが、ダウンロード版と比較すると機能が圧倒的に制限されます。また、モバイル版も機能は制限されているため、デスクトップ版と同じようなカスタムインジケーターを利用した分析はできません。

しかし、ブラウザのみのTradingViewは高機能なチャート分析機能を備えており、パソコンやモバイルと同期した形で、デバイスの垣根を超えて高性能なチャート分析が可能です。これがTradingViewの大きな強みとも言えます。

TradingViewとMT4の比較

それではTradingViewとMT4を詳しく比較していきます。

対応について

    

TradingView

MetaTrader4

Web版
デスクトップ版
モバイル版

TradingViewはWeb版とデスクトップ版、モバイル版に対応しています。
両者は同じアカウントでログインしていれば、常に同期して表示することが可能ですので、デバイスの垣根を超えて、いつでもどこでも同じチャートを監視・分析できます。

MT4はWeb、デスクトップ、モバイルと複数のデバイスに対応していますが、どれも機能が異なります。
デスクトップ版はカスタムインジケーターを入れたり、EAを稼働できたりしますが、Web版やモバイル版はそういったことはできません。


また、デバイス同士の同期は不可能です。

対応銘柄

    

TradingView

MetaTrader4

FX通貨ペア
インデックス
個別株
商品
貴金属
仮想通貨

TradingViewはFXの通貨ペアから世界中の個別株まで非常に多くの銘柄のチャートを表示できます。これが一つのメリットと言えます。また、複数のブローカーの提供する価格データからチャートを表示できます。

MT4もFXだけでなく、インデックスや商品、貴金属など多くの銘柄に対応していますが、TradingViewには及びません。

様々な銘柄を並べて分析したり、膨大な銘柄の中から特定の条件でスクリーニングしたい場合にはTradingViewが圧倒的に有利です。

費用について

    

TradingView

MetaTrader4

導入費用

無料

無料(デモ&Live)

サブスク

4タイプのサブスクあり

なし(完全無料)

TradingViewは無料でも利用できますが、少々ウザい広告が定期的に表示されたり、一部機能が制限されます。有料プランは4種類あり、それぞれに加入することで、制限を外せます。

トレーディングビューのプランについて

MT4はデモでもリアルでも全ての機能を無料で利用できます。
これがMT4が世界中で普及している一番の理由と言えます。

使いやすさ・デザイン

    

TradingView

MetaTrader4

ユーザーインターフェイス

直観的な操作性で使いやすい

シンプルではあるが、その分だけ古臭いのは否めない

チャートデザイン

HTML5を利用した洗練したチャート。秒足など様々な表示方法に対応

MQL4を利用したチャート。様々なカスタムインジケーターやEAが利用できる

TradingViewは明るい印象のチャートデザインで、感覚的にできるように作られています。
特にラインやボックスなどのオブジェクトのデザインは洗練されており、見やすく、アラートなどの機能も充実しています。

MT4はデフォルトの背景が黒で、少しダークな印象を受けます。
設計が少し古いせいか、ラインなどのオブジェクトを描画すると、勝手にズレてしまったり・・・といった使いにくさもあります。

インジケーター・スクリプト

    

TradingView

MetaTrader4

内臓インジケーター

100本以上

40本以上

追加インジケーター

ライブラリーから他のユーザーの作成した10万以上のインジケーターをダウンロード可能

ネット上から非常に多くのインジケーターをダウンロード可能

プログラミング言語

Pineスクリプトを利用し、少ないコード数でスクリプトやインジケーターを作成可能

MQL4を利用。Pineスクリプトと比較すると難易度は高め

TradingViewは最初から100本以上のインジケーターが入っています。
加えてライブラリーより他の利用者が作成したインジケーターを選んで表示可能です。

MT4は最初は40本と少ないですが、基本的なインジケーターは揃っています。
更に他のトレーダーが作成したインジケーターを有料・無料でダウンロードしてインストールすることで、MT4に追加できます。

MT4のインジケーター配布サイトは以下をお勧めします。(私のサイトです)
MT4インディケーター貯蔵庫 (technical-indicators.com)

対応業者

    

TradingView

MetaTrader4

対応業者

現在進行形で増えているが、決して多くは無い

世界中の300以上のブローカーに採用されている

TradingViewは基本的には発注機能は持たず、「相場分析ツール」の側面が強いです。
そのため、TradingViewと提携して直接発注できる業者はそれほど多くはありません。

MT4は相場分析ツールに加えて発注機能も備えていますので、自社開発で発注ツールを持たないブローカーの多く(主に海外FX業者)がMT4を採用しています。そのため、採用業者非常に多いです。

TradingViewのメリット・デメリット

メリット

  • 直観的で使いやすいデザイン
  • FXから個別株まで様々な銘柄に対応しており、それらをチャートして表示できる
  • ブラウザ対応なのでデバイスの制限が無い
  • 多くのテクニカル指標の表示が可能で、他のユーザーが作成した指標も利用できる
  • オブジェクトも使いやすく、アラート機能付き
  • ユーザーはPine Scriptを利用してインジケーターを作成可能
  • コミュニティでトレードアイディアを共有したり、手法を学べる

TradingViewはチャート分析ツールとして非常に優れています。

多くの銘柄の中からスクリーニングしたり、他社の作成したインジケーターを表示したり、過去のチャートで検証したり・・・と様々なことが可能です。

また、デバイスの垣根を超えて同じチャート分析ができるのも大きな利点ですし、感覚的に利用できるのも魅力です。

デメリット

  • 発注できるブローカーが限られている(好みのブローカーで取引できない)
  • 高度な機能を利用するためには有料プランが必須
  • 自動売買も難しい

TradingViewの最大のデメリットは有料でサブスク、そして基本的には発注機能が無い点です。

これさえなければ、MT4に取って代わる分析ツールになるポテンシャルがあります。しかし、ブローカーから独立しているからこそ可能なこともありますし、この辺がなかなか難しい所です。

MT4のメリット・デメリット

MT4のメリット

  • シンプルで使いやすいインターフェイス
  • 長年利用されてきた信頼と実績
  • 300以上のブローカーに採用されている
  • 古いソフトのため、低スペックのPCでも利用可能
  • 完全に無料で利用できる
  • 高速約定を提供する電子取引メカニズムであるDMA機能を通じて相場にアクセスできる
  • MQL4でインジケーターやEAを作成可能
  • Expert Advisorで自動売買可能
  • 他者の取引を完全にコピーするコピートレードが可能

MT4は「古いソフト」ですが、それだけ信頼と実績があります。

チャート自体は古臭さを感じることもありますが、機能自体はインジケーターやスクリプトを入れて拡充できますし、なんといってもEAを使った自動売買も可能です。

そして多くのFX業者が採用しているからこそ、多くのトレーダーが利用していて、それだけ情報も多くあります。また、利用料がかからないのも大きな魅力です。

MT4のデメリット

  • 全体的に古臭い
  • 表示可能な銘柄が限られている
  • 表示可能な時間足が9つと限られている
  • デバイスごとに機能が異なり、それぞれを同期したチャートを使うことはできない。

MT4は2005年リリースで、以降もそれほど機能が大きく追加されているわけではありません。

そのため、2011年リリースで定期的に大きなアップデートをしているTradingViewと比べると、チャートの機能だけで見れば劣っている点は否めません。

両方を併用するのも有り

TradingViewとMT4は、似て非なるツールです。

  • MetaTrader 4:分析ツールも備えた取引プラットフォーム
  • TradingView:主に相場分析目的として使用するツール

TradingViewもFX業者と提携して取引プラットフォームに変えるための努力はなされていますが、トレーダーが市場を分析するためだけに使用するのが主な用途となっています。

そのため、TradingViewでチャート分析を行って、MT4で発注する・・・・といった使い方がベストかと思います。

自分自身が相場から最大の利益を引き出すために、様々なツールを組み合わせて利用すると良いでしょう。

TradingViewとMT4に関する質問

TradingViewは無料プランでもMT4よりも高性能か?

TradingViewは無料でも使えますが、その場合

  • 邪魔な広告表示が頻繁に出る
  • チャートは1枚のみ表示
  • 表示できるインジケーターは3つまで

という制限が付きます。

トレード手法にもよりますが、これらの制限の中でチャート分析をするのはかなり厳しいです。

ガンガン使っていくのであれば、有料プランにした方が良いでしょう。

TradingViewがMT4にとって代わることはあるか?

現状としては、MT4の方がTradingViewよりも利用者が多いです。

その理由は、MT4から直接発注できる点と、MT4の利用料は無料であるという大きなメリットがあるからです。

MT4は古いデザインではありますが、多くのブローカーがー採用してきた歴史と信頼性もあります。この点から、今後MT4が続く限りはTradingViewがMT4にとって代わることは無いでしょう。

TradingViewがMT5にとって代わることはあるか?

MT5はMT4の後続プラットフォームですが、MT4ほど人気はありません。

もし、これからMT4が使えなくなった場合、多くの業者がMT5をメインに採用していくことになると考えられますが

この時にTradingViewが一気に業者へ営業をかけてTradingViewを採用するように働きかけた場合、もしかするとTradingViewが覇権を握る可能性はあると思います。

TradingViewを発注ツールとして採用する業者はあるか?

TradingViewを発注ツールとして採用している業者については以下の記事をご覧ください。

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